2007 Fiscal Year Annual Research Report
おとり遺伝子を用いた変形性関節症への新規遺伝子治療の展開
Project/Area Number |
18659603
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹之下 康治 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 准教授 (50117157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 浩晃 島根大学, 医学部, 講師 (90254630)
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Keywords | 変形性関節症 / 気質破壊酵素 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
近年、滑液や関節組織細胞を使った生化学的的研究の結果、様々なサイトカインが関節組織の線維芽細胞、軟骨細胞や未分化間葉系細胞からの基質破壊酵素の産生を誘導し、骨・軟骨破壊が進行していくことが解明されてきた。そこで、おとり遺伝子導入により転写因子のプロモータ領域への結合を阻害するという全く新しい概念による遺伝子治療を開発するために以下の検証を行った。 1)動物モデルにおける遺伝子導入条件の確立 おとり遺伝子の導入に応用するHVJ-リポソーム法は膜融合による遺伝子導入を本質としている。従って関節細胞に効率よく遺伝子導入するためには、HVJ-リポソームと癌細胞の接近、癒合が必要である。そこで、細胞への効果的遺伝子導入法を確立するために、投与方法、投与経路、投与間隔、投与量などの遺伝子導入条件の確立を行った。すなわち、LacZ発現ベクタ-をHVJ-リポソーム法により癌組織に導入し、効果的遺伝子導入法を確立し臨床試験における遺伝子導入法の基礎的資料を得た。2)おとり遺伝子導入による副作用の検索 HVJ-リポソームによりおとり遺伝子を導入したマウスについて、形態的、組織学的に副作用の有無を検討し。副作用の有無について検証した。 3)動物モデルにおけるおとり遺伝子治療効果の検討 培養細胞および動物モデルにおける組織内細胞におとり遺伝子を導入し、基質破壊酵素産生の抑制効果をNorthern blotや免疫組織化学的に検討した。すなわち、変形性関節症組織内において亢進している基質破壊酵素の産生量をおとり遺伝子がどこまで抑制効果を検証した。
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