2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659623
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高柴 正悟 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 一郎 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (00280686)
前田 博史 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00274001)
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Keywords | マイクロバブル / 歯周病細菌 / 歯周炎 / 上皮細胞 |
Research Abstract |
1.マイクロバブル水の歯周病細菌に対する抗菌作用の検討 (1)方法 歯周病細菌Porphyromonas gingivalisを嫌気培養し,対数増殖期の初期にマイクロバブル水を添加して,その後の増殖に与える影響を調べた。P.gingivalisの培養はブレインハートインフュージョン液体培地(5ml)で行い,これに200μl,1ml,そして2mlのマイクロバブル水を添加した。増殖に与える影響は1時間ごとの培養液の吸光度を測定することによって調べた。なお,マイクロバブル水は発生装置を15分間作動させた直後に装置から採取して使用した。 (2)結果 マイクロバブル水添加によってP.gingivalisの増殖は抑制される傾向にあったが,対照とした蒸留水に比べて有意に菌の増殖を抑える作用は認められなかった。 2.マイクロバブル水の上皮細胞ならびに単核球に与える影響 (1)方法 THP-1ならびにHeLa細胞の培養液をマイクロバブル水にて作製し,通法に従い,培養して,細胞形態を観察するとともに,炎症性サイトカインの誘導が起こるかどうかを調べた。サイトカイン産生については抗体アレイを使用し,通常の培養液を用いた場合と比較した。 (2)結果 マイクロバブル水添加条件の培養によって,THP-1細胞ならびにHeLa細胞ともに形態的変化から細胞障害性を確認することはなかった。同様に,マイクロバブル水の添加によってサイトカインが誘導されることはなかった。 3.結論・考察 口腔細菌ならびにヒト細胞に対してマイクロバブルは大きな影響を与えないことが示された。今後マイクロバブル濃度を変化させて抗菌作用とヒト細胞への影響を調べる必要がある。
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