2007 Fiscal Year Annual Research Report
唾液タンパク質由来ペプチドを用い新しい口腔ケア方法の開発
Project/Area Number |
18659631
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
於保 孝彦 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50160940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 泰平 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (80230358)
長田 恵美 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00304816)
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Keywords | 歯学 / 唾液 / 細菌 / 口腔ケア |
Research Abstract |
本研究の目的は、唾液タンパク質に由来するペプチドを用いた新しい口腔ケア方法の開発をすることである。 S. mutansを凝集させる唾液凝集素(gp-340)のアミノ酸配列を基に作製した10〜26アミノ酸から成る8種類のペプチド(SRCRP1-7,SID22)のうち、同菌の凝集誘導能力を持つSRCRP2およびSRCRP5を用いてさらなる検索を行った。S. mutansの野生株は、唾液タンパク質による凝集に関与する因子である菌体表層蛋白質抗原PAcを持つ。このPAcを欠失した変異株に対するSRCRP2およびSRCRP5の作用を比較した結果、SRCRP5は菌体凝集を誘導したことからSRCRP5は菌体のPAc以外の部位と反応して凝集を誘導することが考えられた。 次に8種類のペプチドとPAcの結合反応をELISA法で調べたところ、SRCRP2のみが強く結合することが認められ、この反応はカルシウムイオン非依存性であった。すなわちSRCRP2はPAcと反応するgp-340の機能領域であることが認められた。また、S. mutans野生株のgp-340への付着をSRCRP2は抑制することが認められた。 これらの結果から、gp-340由来のペプチドSRCRP2は菌体の凝集促進および菌体の歯面付着阻害効果を持ち、SRCRP5は凝集促進効果を持つことが明らかとなった。この2つのペプチドを用いることにより、口腔バイオフィルムの形成に重要な役割を果たすS. mutansの歯面付着を制御できる可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)