2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護研究のための統計教育方法の検討-統計解析支援システムの開発-
Project/Area Number |
18659640
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
中野 正孝 Mie University, 医学部, 教授 (00114306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋一 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90113969)
本多 正幸 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (10143306)
西出 りつ子 三重大学, 医学部, 准教授 (50283544)
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Keywords | 看護統計学 / 統計学教育 / 看護研究 / 看護学生 / 大学院生 / 統計学手法 / 看護統計支援システム / 統計ソフト |
Research Abstract |
これまでに実施してきた施設、看護系大学院生及び学生を対象にした調査結果から、今後の看護の専門性に対応した大学院における統計教育のあり方・方法について検討した。すなわち、大学院生に対して、(1)他の関連科目と連携した論理的かつ系統的な思考能力の強化、(2)統計的思考の理解を妨げる段階を明確にするとともにその時点での的確な対処、(3)統計学の基礎的な知識・技術の復習型教育から問題解決型教育への移行、などを骨子とする統計教育のモデルカリキュラムを提案した。 それにそって、国内外の統計学書をクリティークした結果も踏まえ、看護系大学院テキストとして、(1)研究課題の選択、(2)情報・文献検索とそれらの結果の吟味、(3)統計的仮説の設定、(4)研究デザインの選択、(5)統計的手法の選択、(6)標本の大きさの決定、(7)研究計画書の作成、(8)倫理審査書類の作成、(9)データの収集、(10)データの入力・変換・蓄積、(11)単純集計結果の吟味、(12)二変量解析の適用、(13)多変量解析の適用、(14)論文の作成、(15)論文の投稿、などの一連の量的研究のプロセスが内容として含まれることが望ましいとの結論を得た。それに対応したテキストを新年度には公表する予定である。 以上のような、看護系大学院生のためのモデルカリキュラム及び専門的なテキスト試案をベースに、当初から計画してきた統計的方法を利用したい看護学生・実践者・研究者のために、研究計画から論文の作成までを支援するシステムとして「(仮称)看護研究における統計的方法Q&A」の作成を試み、技術的な問題点なども含めて検討した。その結果、技術的には大きな問題点はなかったものの、看護学生・実践者・研究者の個別の知識・技術・ニーズの多様性に対処するには、未だに十分とはいえず、著作権などの問題も含め、さらに検討する必要があることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)