2006 Fiscal Year Annual Research Report
看護場面における選択的注意(リスク認知)の眼球停留関連電位
Project/Area Number |
18659646
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
上村 美智留 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (80364165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 昭宏 関西学院大学, 文学部, 教授 (50166477)
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Keywords | 看護学 / 観察技術 / リスク認知 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
本研究は、「看護の場の描写や映像から、選択的に注意が向けられるリスク認知について、主観的指標と生理心理学的客観的指標である眼球停留関連電位を測定することによって明らかににすること」である。まず本年度は、過去10年間の文献における看護の「リスク日」についてレビューを行った(第10回日本看護管理学会、第37回日本看護学会-看護管理-)。その結果、主観的な「リスク認知」は、個人の特性のみならず個人を取り巻く環境にも左右されることを視野に入れ、生理心理学的な指標を用いた研究に着手する必要性について改めて認識された。 そこで、生理心理学的な情報を収集するために、実験環境の調整と実験プロトコールの開発に着手した。シールドルームがない実験環境で、脳電位を測定することには、かなり困難が伴う。そこで本年度は、実験現場に近い滋養対で脳電位を測定手法について検討した。OA機器等によるアーチファクトの減少させるよう機器の位置を変えること、アースを取り付けること、生理学的なデータを収集するための電極と皮膚間のペースト塗布の工夫等を行った。また騒音や照度、室内温度の調整は、機器で測定しながら一定の実験環境条件が整えられるようにした。 実験プロトコールの開発については、輸液管理の中でもエラーをおこしやすいといわれている三方活栓の向きについて着目し、臨場感を出すため実物大に近似した形や大きさをパソコン上にランダム呈示し、方向性の読み取りとデータの収集を行った。生理心理学的指標である事象関連電位は抽出されたが、その分析を現在進めている。収集した基礎的なデータを基に、実験プロトコールの精選を検討中である。
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Research Products
(5 results)