2007 Fiscal Year Annual Research Report
看護場面における選択的注意(リスク認知)の眼球停留関連電位
Project/Area Number |
18659646
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
上村 美智留 Tokyo Health Care University, 医療保健学部, 教授 (80364165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 昭宏 関西学院大学, 文学部, 教授 (50166477)
横山 久美 東京医療保健大学, 医療保健学部, 助手 (50434436)
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Keywords | 看護学 / 観察技術 / リスク認知 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
本研究は、「看護の場の描写や映像から、選択的に注意が向けられるリスク認知について、生理心理学的客観的指標である眼球停留関連電位(eye fixation related potential: EFRP)を測定することによって明らかにする。」ことを最終目的とし、平成19年度では、実験プロトコールの精錬を行った。特に、シールドルームのない実験環境下の中で安定し、継続した実験環境を整えるため、採光や実験時間帯などを調整した。そして、実物大の三方活栓の画像をパーソナルコンピューター(PC)に取り込み、その向きを変えてランダムに1画面6個配置し、脳波O_zを測定した。その結果、三方活栓の向きが正しいかどうかという判断をする時に、生体反応として眼球停留関連電位の陽性成分ラムダ反応が認められた。これは、横2列×縦5列、計10個表示される三方活栓のコックの向きを判断する課題を呈示した大型ディスプレイにおいても、眼球停留後、約100msに正電位の成分が見られた。また、要介護者がベッド上で食事をする場面設定(ベッドは頭部45度、足部0度)を行い、三法活栓同様、その場面における写真をPCに取り込み、同じ場面を3回呈示した。その結果、初回呈示した画面においては、3回目に呈示した画面より、潜時が早く振幅も深い傾向が認められた。初めて視覚に飛び込んできた情報から選択的注意いわゆる"リスク認知"が眼球停留関連電位として表出する傾向が認められた。
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