2008 Fiscal Year Annual Research Report
治療過程における意思決定とストレスによって変化する免疫状態に関する研究
Project/Area Number |
18659652
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柏倉 栄子 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60282026)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 敏子 東北福祉大学, 保健科学部保健看護学科, 教授 (90271957)
|
Keywords | 治療過程 / 意思決定 / ストレス / 免疫状態 |
Research Abstract |
平成19年度に引き続き, 治療に対してどのような意思決定の過程をたどるのかを明らかにするために, 外科の外来を受診した人を対象に, 初めて外来を受診したときから, 最終的に病名告知を受けるまでの期間において, 「体調不良の自覚から受診までにとった行動」, 「病気についての情報収集の仕方や内容」, 「治療決定にあたっての情報収集の仕方と内容」について聞き取り調査を実施。同時に, それぞれの時期に不安尺度STAIと唾液アミラーゼ活性測定を実施。その結果, 受診までにとった行動は, 1-2週間程様子を見て, その間に, 対象者自身や家族がインターネットや雑誌等で, 治療方法(特に手術ができるのかどうか)や医療機関(どこの病院がよいかどうか)等に関連する情報収集を行っていた。受診してから病名告知を受けるまでの期間にも同様な行動が見られた。そして, 病名告知時には, 手術決定のための情報を得るというよりは, 手術をすれば病気が回復するために, 手術を受けると意思決定して受診している傾向にあり, 病名告知時のインフォームドコンセントでは, 手術適応の対象者の場合は, 医師からの情報が意思決定のための情報というよりは, 対象の意思決定を強化する情報として働く傾向にあった。一方で, 手術適応外となった対象の場合は, 医師からのインフォームドコンセントが治療法選択のための重要な情報となっていた。 不安尺度および唾液アミラーゼの値は, 初診時で医師の診察前が最も高くなる傾向にあったが, 手術適応外となった対象は, 告知後の両方の値の方が高くなる傾向にあった。また, 不安尺度とアミラーゼの値は, 必ずしも同様に変化するとは限らなかった。
|
Research Products
(1 results)