2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域保健における8020をめざした歯周病予防プログラムの構築
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18659682
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
馬場 みちえ Fukuoka University, 医学部, 准教授 (60320248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畝 博 福岡大学, 医学部, 教授 (40122676)
谷原 真一 福岡大学, 医学部, 准教授 (40285771)
百瀬 義人 福岡大学, 医学部, 講師 (20123119)
田中 美加 福岡大学, 医学部, 講師 (70412765)
埴岡 隆 福岡歯科大学, 口腔保健学講座, 教授 (00144501)
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Keywords | 歯科保健 / 保健指導 / 保健行動変容 / 評価 / 口腔内健康 / 歯肉溝浸出液検査 / 喪失歯 / 地域保健 |
Research Abstract |
今年度は、集団歯科検診において受診者と非受診者の間に1)全身および歯科の健康状態、生活習慣、保健行動変容意識など、2)歯周病リスク検査を使って歯周病のリスクに違いがみられるかどうかを検討した。1)集団歯科検診の受診者314人(平均年齢49.3±5.8歳)、非受診者209人(平均年齢51.4±6.0歳)では、歯の現在歯数がそれぞれ26.5±2.9本、23.9±4.3本(P=0.001)であり、歯の健康状態がよいと答えた人は受診者52.9%、非受診者32.5%(P=0.000)であった。全身の健康状態(BMI,血圧、血糖、中性脂肪、HDL,LDL)では違いはみられなかったが、酒(p=0.05)、タバコ(P=0.000)に違いがみられた。保健行動変容意識は、受診者では準備期、実行期、維持期が44.6%だったのに対し、非受診者は32.6%、無関心期、関心期が受診者54.4%、非受診者67.4%(P=0.004)だった。 2)上記受診者のうち128人と非受診者78人に対して歯周病リスク検査を行った。歯周病リスク検査の平均値は、受診者、非受診者でそれぞれラクトフェリン317.0、137.9(P=0.03)、アンチトリプシン183.0、93.6(P=0.000)、Hb22.2、6.9(p=0.01)、AST4.8、2.3(p=0.000)であった。 以上の結果から、歯科集団検診の非受診者は、口腔内の健康状態が悪く喪失歯も多かった。非受診者に喫煙者が多かった。喫煙は口腔内状態が悪く、歯を喪失しやすいうえに生活習慣病にもなりやすい。歯科検診を受診勧奨すると同時に口腔内健康の観点からの禁煙指導を取り入れることで保健行動変容の動機づけになると思われた。なお、今回歯周病リスク検査で非受診者に歯周病リスクが低い結果となった。歯肉溝滲出液採取の手技に課題があると考えられ、解釈には検討を要する。
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Research Products
(2 results)