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2006 Fiscal Year Annual Research Report

高齢終末期がん患者と家族の在宅ケア介入モデルの開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18659684
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

東 清巳  熊本大学, 医学部, 助教授 (90295113)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 永田 千鶴  熊本大学, 医学部, 助教授 (90404326)
木子 莉瑛  熊本大学, 医学部, 講師 (40253710)
鈴木 志津枝  高知女子大学, 看護学部, 教授 (00149709)
Keywords高齢者 / 終末期がん / 配偶者 / 生活世界 / 日常
Research Abstract

7名の高齢終末期がん患者を在宅介護する配偶者が在宅介護の中で何を経験しているか、その生活世界を明らかにするために、被介護者の生前から死別後まで縦断的な半構成的面接調査を行った。研究方法として現象学的方法論を用い、Giolgi.Aの分析方法を参照して、配偶者の生活世界の共通性と差異、構造を明らかにした。
その結果、以下のことが明らかになった。
1.配偶者の生前の生活世界には、【がんという病・近づきつつある死への構え】、【介護を通して学習された知恵】、【夫婦として存在する意義】の他、13個のテーマキーを持つ生活世界があり、共通の生活世界とユニークな生活世界があった。【生活と介護のバランスがとれた】日常は、エピソードが生じる度に【生活のバランスがくずれ始める】非日常へと変化し、変化の度に非日常は拡大し、日常は縮小するという構造を持っていた。配偶者は日常と非日常の移り変わりを経験しながら、被介護者との死別という最終段階に向かっていた。
2.7名の研究参加者全員の配偶者(夫)が研究期間中に死亡した。寡婦の生活世界には【時間だけが過ぎていく】、【急に頭の中が夫の事で占められ、コントロールできなくなる】の他、6個の生活世界があった。
3.配偶者の生活世界には、日常の維持、非日常への移行に対して、肯定的に影響を及ぼす生活世界と、否定的に影響を及ぼす生活世界があった。
4.配偶者の生活世界のうち、【夫婦としての関係性の評価】は、終末期がん患者と配偶者が在宅療養を継続していく上で重要な生活世界であることが明らかになった。
5.高齢者の在宅介護継続にとって、日常の維持、非日常への緩やかな移行が重要であり、そのための看護援助の重要性が示唆された。
6.高齢終末期がん患者・家族の在宅療養における日常の維持とそれを支える生活世界には、夫婦としての穏やかな関係や、他者との豊かな交流があり、それが高齢期の発達課題を達成する上で重要な役割を果たすことが示唆された。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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