2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者介護予防対策の国際比較〜高齢者の活力ある生活に向けて〜
Project/Area Number |
18659689
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
松岡 広子 Aichi Prefectural College of Nursing & Health, 看護学部, 講師 (60249274)
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Keywords | 高齢者 / 介護予防 / 国際比較 / メキシコ / 生きがい / 公的支援 / INAPAM / DIF |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢者に対する介護予防サービスのわが国とメキシコとの比較を通じて、わが国の介護予防対策における改善可能な問題を指摘することにある。昨年度は現地調査を実施して、メキシコにおける高齢者社会参加のための公的支援の現状を把握した。その支援は高齢者に多様な活動に参加してもらい、その心身の健康を維持・増進する「共生の場」を提供するサービスであった。わが国と異なるメキシコの介護予防サービスの特徴は、高齢者の精神的・社会的健康を非常に重視していることであった。今年度は以上の点をはじめとする現地調査の成果の一部を論文投稿や学会発表の形で公表した。さらに、今年度はサービス利用者に対する質問紙調査を現地にて実施した。その主な狙いは利用者の意気込みや自尊心、生活満足度と様々な活動への参加状況、社会経済的属性などとの関連を明らかにすることであった。 質問紙調査は国立高齢者機構(INAPAM)が首都メキシコシティにて運営する4ヵ所の高齢者文化センター、地方都市であるキンターナロー州コスメル市の市立家族総合開発機構(SMDIF)が運営する高齢者日中滞在型施設において実施した。なお、事前に各機構において調査内容・方法および倫理的配慮について直接説明して、研究許可を得た。継続訪問により職員ならびに利用者と研究者との間に信頼関係が確立されつつあり、利用者からの積極的協力が得られて、質問紙の回収率は良好であった。今後、得られたデータを集計・分析して、その結果を学会発表や論文投稿を通じて公表する予定である。
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