2008 Fiscal Year Annual Research Report
被写体のプライバシを考慮したモバイルカメラによる高自由度映像監視技術に関する研究
Project/Area Number |
18680010
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
北原 格 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (70323277)
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Keywords | モバイルカメラ / プライバシ保護 / 映像監視 / 環境設置カメラ / 複合現実感 |
Research Abstract |
本年度は、被写体と映像視聴者の社会的関係(家族・友人・知人・労使・監視業務など)などから、プライバシ情報の開示レベルを判断し、映像提示を行うシステムの研究を行った. 被写体の識別処理については、幼稚園のような小さな子供が生活する空間を撮影対象とし、その見守りを目的として設置された環境カメラ映像を用いて、撮影空間への不審者の侵入を検知し、近くに存在する撮影協力者が、携帯するモバイルカメラを用いて人物識別に足る解像度の画像を撮影し、人物識別の推定精度を向上させる方式を提案し、実際に携帯電話程度の大きさの試作品を用いた実証実験を行った.また逆に、モバイルカメラで撮影した画像から人物顔の画像特徴量を安定に抽出し、それら用いて、同一人物が環境カメラ中に写り込んだ映像を探索する人探しシステムの研究開発も実施した.環境カメラとモバイルカメラの機能を相補的に利用する方式として、映像監視の新しいスタイルを提案することができた. プライバシレベルを維持した映像の生成・提示を行うシステムの開発としては、これまで取り組んできた、環境カメラ映像の画像特徴量を用いたモバイルカメラのキャリブレーション手法を応用した複合現実感提示システムを開発した.撮影画像中においてプライバシ情報を有する可能性がある領域については、複合現実感技術を用いて見え方情報を変化せることにより、プライバシレベルを制御する.実際に、不特定多数が出入りする屋外空間において撮影実験を行い、提案手法の実用性・頑健性の高さを確認することができた.
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Research Products
(5 results)