2006 Fiscal Year Annual Research Report
一般機能オントロジーを核としたオープン型知識運用プラットフォームの開発
Project/Area Number |
18680014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
来村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20252710)
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Keywords | 知識工学 / 知識共有 / 知識管理 / オントロジー / 機能表現 |
Research Abstract |
本研究は,設計などの工学行為において大きな役割を果たす,人工物の「機能」に関する知識の相互運用を実現する基盤的ソフトウェア(機能的知識運用プラットフォーム,F-Openと呼ぶ)を構築することを目標としている.初年度では申請者が従来から研究を行ってきた装置(デバイス)を中心とした機能概念(デバイス機能概念)が,他の研究で提唱されている機能語彙セットや他分野の機能概念とどのように対応づけられるかを検討し,より広い意味での機能概念をカバーする一般機能オントロジーを構築した. まず,他の研究における機能語彙セット(NISTのFunctional Basis)の機能語彙を,デバイス機能概念の定義に照らし合わせ,機能語彙セット同士がどのような関係にあるかを明らかにした.次に,意味的対応が直接的にっかない概念を抽出し,相違点を明らかにした.デバイス機能概念との違いを表す要素を概念化することで,より広い意味での機能概念の定義を構成する要素(意味定義要素)を同定した.このように抽出された意味定義要素の値の違いに基づいて,デバイス機能よりも広い意味での機能概念を含むような概念の定義を体系的に行った.さらに,得られた概念群の定義をオントロジーの一部を計算機的に定義した.申請者らが開発している法造と呼ばれるオントロジー構築環境を用いて記述し,概念と概念間の関係,それらの公理として概念の意味が明確化された.さらに,人工物と生物器官における機能概念の違いについて研究を行っている科学哲学者コミュニティのワークショップに招待され,そのような機能概念の違いについて議論を行った.それらには部品要素の多コンテキスト性の違いや,それに伴って機能をプロセス(作用)的にみなすのか,性質(能力)としてみなすのかといった機能を捉える際のオントロジー的な違いがあることを明らかにすることができた.
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Towards a Reference Ontology of Functionality for Interoperable Annotation for Engineering Documents2006
Author(s)
Kitamura, Y., Washio N., Ookubo, M., Koji, Y., Sasajima, M., Takafuji, S., Mizoguchi, R
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Journal Title
In Proc. of Posters and Demos of the 3rd European Semantic Web Conference(ESWC 2006)
Pages: 75-76
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