2008 Fiscal Year Annual Research Report
画像群の周波数領域上での構造化に基づく多次元映像メディア技術の研究
Project/Area Number |
18680019
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
児玉 和也 National Institute of Informatics, コンテンツ科学研究系, 准教授 (80321579)
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Keywords | 映像メディア / 画像処理 / 3次元画像 / 映像生成 / 焦点 / 周波数解析 / 任意視点 / 自由視点 |
Research Abstract |
本年度は主として、前年度までに検討した信号ベースの多元映像メディア技術をリアルタイムレベルの実システム上に構築するための諸問題を明らかにしその解決をはかった。まず、焦点ぼけ構造を有する多次元映像情報からの高速映像生成手法を検討した。具体的には、多次元の映像情報を周波数領域から空間領域上へ逆展開し、多層の平面群として視覚情報を構成する。このような多層の平面群の重畳は一般的にグラフィクスエンジン等並列性の高いハードウェアの得意とするレンダリング処理であり、極めて高速な映像生成が実現可能となった。また、多次元映像メディア技術を実システム上に発展させるためには、その情報量の最適化、すなわち符号化技術等を検討しなければならない。この点においても、焦点ぼけ構造を有する多次元映像情報は極めて合理的な構成であり圧縮に適している。すなわち、高次元の周波数領域上に展開した際の部分空間だ各視点からの映像情報と一致するという特性に基づき、冗長な情報を大幅に統合できることを示した。ここで、標準的な圧縮・伸張・映像生成といった手順によらず、圧縮してしまった複雑なデータから伸張を介さず直接に映像生成が行えるという興味深い知見を得た。この発見は、格段に小さな情報量のまま高品質な生成処理を実現する新たな枠組をもたらし、さらなる低コスト化で本研究の工学的意義を高めるだけでなく、高品質な多次元映像メディアにまでコンパクトに従来にないリアルタイム性を与え、応用範囲を飛躍的に拡大させる大きな技術革新に寄与する可能性をもつ。
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