2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18680021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
並木 明夫 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (40376611)
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Keywords | 知能ロボティクス / 感覚行動システム / ダイナミックスキル / マニピュレーション / 高速ロボット |
Research Abstract |
現状のロボットに欠けている点の一つは,対象や周囲の状況に合わせて素早く対応する「高速性」である.ここでいう「高速性」とは,単なる動作の速さだけではなく,環境の変化に対する反応速度も含んでいる.そこで本研究では,ロボットを高速化するための手法に関して,処理とハードウェアの両面から研究を進める.また,逆に,ロボットが高速化されることで,新たに生み出されるマニピュレーション能力について研究を進め,実ロボット上で実現し,産業界や実環境で動作するロボットの高性能化の基本技術を体系化することを目的とする.本年度は次の研究を行った. 1.柔軟紐の片手結びの研究 ダイナミックスキルの一例として柔軟紐の操りを扱った.紐結びを3つの作業過程に分割し,それぞれにおいて触覚フィードバックに基づく軌道生成と制御方法を提案し,一台の多指ロボットハンドで実行することを可能とした. 2.ダイナミックリグラスピングにおける投榔方法の研究 ダイナミックリグラスピングとは,対象に瞬間的に投げ上げて任意の回転運動を与えてから,再度キャッチすることで対象の持ち替えを行う手法である.本年度はこれまでの軸対象物体だけではなく,軸非対称物体についても研究を進め,目的の姿勢に投げ落とすための投擲方法について理論的な解析を行った. 3.動的ペン回しの安定性の研究 ペン回しにおける回転運動について解析を行い,回転運動の安定性について解析した.また,その解析をもとに,これまでに提案したペン回し制御アルゴリズムの妥当性について議論し,制御アルゴリズムの改良を行った.
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