2006 Fiscal Year Annual Research Report
プローブ位置追従と超音波断層像の遠隔取得によるサージカルプラン構築システムの開発
Project/Area Number |
18680022
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
桝田 晃司 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (60283420)
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Keywords | 超音波検査ロボット / 遠隔診断 / パラレルワイヤ機構 / 粘弾性モデル / インピーダンス制御 / モーショントラッカー / 僧帽弁認識 / 振動補償 |
Research Abstract |
まず、患者の断層像を遠隔取得するためのロボット制御法と、操作手技を伝達するためのパラレルワイヤ駆動機構を用いたインタフェース部を開発した。これまでに開発してきた複数客の超音波検査ロボットを用い、腹部や胸部といった軟組織を粘弾性モデルにて仮定し、インピーダンス制御の理論を導入した。またインターフェース部は、ハンドルの3次元的位置を計測し、ワイヤ張力をリアルタイムに計測して擬似的な力呈示を行うことに成功した。超音波診断に要求される可動範囲や呈示力に合わせで性生能を特化させることにより、装置自体の小型化と、少ないワイヤ本数での実現とそれに伴うコスト及び重量の削減を実現した。 また振動補償のアプローチでは、心臓の断層像における僧帽弁の位置認識の技術を発展させ、オプテイカルフローを用いて心臓の運動ベクトルを解析し、心臓の断面のリアルタイム認識に成功した。具体的には、モーショントラッカーを用いた空間座標の検出と画像認識の結果から体表面の肋間を認識した上で、僧帽弁認識アルゴリズムを用い、僧帽弁を断層像中の中央に配置するナビゲーションを行った。本アルゴリズムを実装した検者へのナビゲーションソフトウェアをVisual C++を用いて開発した。本ソフトウェアの作成によって、検者はリアルタイムに現在取得している断層像の情報を容易に把握することが可能となり、汎用のPCを用いて専門的知識や経験のない検者へのナビゲーションシステムの可能性が示唆された。本研究室で開発してきた超音波診断ロボットに画像処理情報をフィードバックし、振動が存在する状態でも、目的部位を追従して振動補償するソフトウェアを開発した。本ソフトウェアをファントムや人間に対して実験的検討を行った結果、画像処理結果に対してロボットが指令通りの動きをすることが確認できた。
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