2008 Fiscal Year Annual Research Report
力学的観点に立ったロボットの身体と知能の相互発達と運動の創発
Project/Area Number |
18680023
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 昌史 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60323523)
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Keywords | 運動創発 / 知的制御 / アトラクタ設計 / 運動遷移 / 身体設計 / 特異性 / 機構総合 / 非線形剛性 |
Research Abstract |
ロボットの制御系は, ロボットの身体とコントローラから構成される. これらはどちらも力学系であり, 一般にはロボットをロバスト安定化するコントローラの設計に焦点が当てられるが, 数学的に見ればどちらも力学系であり, これら両方に設計の自由度がある. 本研究は, (1)ロボットの自律制御のためのコントローラ設計手法, および, (2)制御では実現しにくい特性をロボットの身体(機構)によって補完する方法を提案するものである. これらの方法では非線形性, 力学系がキーワードであり, (1)ではアトラクタを有する非線形力学系の設計によってロボットを所望の運動へと引き込ませる方法を提案し, これをロボットの制御系設計に応用する. これにより, 目標運動パターンのない運動が自律的に生成さおる. (2)では機構の特異性を利用することで, ロボットのアクチュエータ低減化, 非線形な柔らかさを実現する機構を開発するものである. 本年度は, (a)アトラクタを基礎として設計したコントローラを運動の要案と身体の要素に分離し, さらに, これらの結合によって新たなコンイトローラを設計する万法の提案とその検証, (b)足首ロール軸を受動対偶としたヒューマノイドロボットの設計・試作とそのモデル化における優位性の検証, (c)機構の非線形性を利用することで零剛性から極高剛性を実現する機構の開発, および, 閉リンク機構の総合法を利用しだ設計可能な非線形剛性機構の開発とこれを用いた衝撃吸収を実現する脚機構の開発を行った.
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