2008 Fiscal Year Annual Research Report
精密手術誘導・治療を実現する低侵襲手術支援内視鏡システム
Project/Area Number |
18680041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
正宗 英津子 (小林 英津子) The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (20345268)
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Keywords | コンピュータ外科 / 手術支援ロボット / 低侵襲手術 / 内視鏡 |
Research Abstract |
本研究では, 特に体内深部において内視鏡と治療具を誘導する微細ロボットシステムの開発とその位置決め法についての研究を行ってきた, 狭い対腔内での広い視野の確保, 小型の位置決め装置, それらを利用した手術誘導および高精度な駆動手法を実現することにより, これまで治療の困難であった部位での治療, より正確な治療が実現可能となる. 今年度は最終年度として, 以下のことを行った. (1)手術誘導三次元内視鏡システムの開発 これまでウエッジプリズム三次元内視鏡による奥行き情報計測の実装と歪み補正を行ってきた. 今年度は, 肝臓ファントムに対し, MRIにて取得し3D Slicer上で処理した3Dモデルとの統合を行った. 正面及び視野変更後の内視鏡画像とMRIモデルの重ね合わせを行った. ウェッジプリズムの視野変更に追従した3Dモデルと内視鏡画像の重ね合わせ誤差は視野方向正面でx : 15、y : 18[ピクセル], 視野方向上のときはx : 25、y : 9[ピクセル]であり、視野移動時のレジストレーションが有効であった. (2)各種治療真の微細ロボットシステムの開発 前年度より引き続き, 内視鏡画像を用いて軟性鉗子の姿勢を推定し、画像座標系と操作座標系の関係を自動的に同定してその差異を補正することにより、軟性内視鏡・鉗子の操作性を向上させる手法の改良を行った. 鉗子に取り付けたマーカ形状の改良および, マーカ抽出法の改良を行った. 姿勢計測と外部センサからの計測結果との比較の結果、カメラの光軸に対して垂直な面では誤差-1.1±1.3[deg]、平行な面で誤差-2.4±5.8[deg]であった. In vivo実験を行ったところ, 姿勢計測誤差の標準偏差値で垂直な面で1.7[deg]、平行な面で6.3[deg]であった. さらに, 小型の多自由度屈曲鉗子機構を開発した. 各部品の小型化を図り, 直径7mmで屈曲2自由度を有するワイヤ駆動式鉗子機構を開発した.
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