2006 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルストレスによるPGC1αを介した間葉系細胞の制御
Project/Area Number |
18680047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋本 崇之 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 講師 (00323460)
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Keywords | 物理的ストレス / 分化 / 細胞内カルシウム |
Research Abstract |
本研究では筋,骨,軟骨,脂肪などの間葉系組織の分化についてPGC-1αを中心にメカニカルストレス(物理的刺激)によるその制御を検討する.具体的な研究目的は以下の4つである. 1.メカニカルストレスによってPGC-1α遺伝子は活性化されるか 2.メカニカルストレスによるPGC-1α遺伝子活性化のシグナル伝達経路の特定 3.メカニカルストレスによるPGC-1α遺伝子活性化のシグナル促進・阻害による表現系の変化 4.個体レベルでの上記の表現系の変化 平成18年度は主に上記1と2について検討した.「メカニカルストレスによってPGC-1α遺伝子は活性化されるか」に関して,間葉系幹細胞株,筋芽細胞株を用いたin vitroでのメカニカルストレスによって,PGC-1αレポーター活性,PGC-1αmRNAが増加することが分かった.現在は,PGC-1αレポーターアッセイにプラスミドベクターを使用しているが,分化した筋や軟骨細胞への導入効率が低いため,レトロウィルスベクターを構築中である. 「メカニカルストレスによるPGC-1α遺伝子活性化のシグナル伝達経路の特定」に関して,本年度購入予定だった細胞への物理的ストレス刺激負荷装置が,輸入代理店契約解消のために購入出来なかったが,経費の繰越が認められたため,平成19年度に細胞およびex vivoで組織に物理的ストレスを負荷できる装置を作製した.現在,この装置を用いて,細胞の物理的ストレス応答の詳細な検討を行っている.また,申請者らは血管平滑筋細胞株からサブクローニングした,メカニカルストレスに反応性の細胞株と反応性を失った細胞株を用いてプロテオミクスによるシグナル伝達関連タンパクのスクリーニングを行った.その解析の結果,発現量に差のあるいくつかのタンパク質を同定した.
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Research Products
(3 results)