2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋の萎縮、再生、肥大に関する分子メカニズムの解明と老化制御
Project/Area Number |
18680048
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
町田 修一 早稲田大学, 付置研究所, 講師 (40421226)
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Keywords | 筋萎縮 / 筋再生 / 老化 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究では、加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)発症のメカニズムを解明するために、先端的技術(DNAチップや筋肉への遺伝子導入)を応用して(I)筋サテライト細胞の増殖機能を制御する内因性因子(転写因子など)を同定し、(II)筋再生時に筋サテライト細胞の増殖を促進もしくは抑制する外因性因子(増殖因子やサイトカイン)を同定し、(III)筋サテライト細胞を脂肪細胞へ分化転換させる因子を同定することを目的としている。初年度(平成18年度)は、加齢に伴い筋サテライト細胞で特異的に発現変動する遺伝子群を網羅的に検討するために、6ヶ月齢[若年期(Y群)、n=6]および32ヶ月齢[高齢期(O群)、n=61の雄性ラットの下肢骨格筋(ヒラメ筋、足底筋、長指伸筋、前脛骨筋、腓腹筋)から、Machidaら(2003)の方法に基づき筋サテライト細胞を単離し初代培養を行った。そして培養1日目と3日目のY群および0群の筋サテライト細胞よりtotal RNAをそれぞれ抽出した。今回単離した筋サテライト細胞の同定はPax7、MyoD、Desminおよびmyogenin抗体を用いて免疫染色法により評価し、両年齢群とも90%以上の筋サテライト細胞が単離され、実験に供されたことを確認した。また、筋サテライト細胞が脂肪細胞への分化転換を制御する内因性の要因を特定するため、Y群および0群の筋サテライト細胞に脂肪生成の誘導剤(デキサメサゾン、IBMX、インスリンを含む)を添加し、筋サテライト細胞から脂肪細胞への分化転換が認められる至適条件(培養日数など)を決定し、total RNAをそれぞれ抽出した。今後、抽出したtotalRNAよりマイクロプローブ(cRNA)を合成し、DNAチップ(Affymetrix社製 Rat Genome 230 2.0 Array)とハイブリダイゼーションさせる予定である。
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Research Products
(3 results)