2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケールで構造制御した多元素複合クラスタービーム形成技術の研究
Project/Area Number |
18681014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
瀬木 利夫 Kyoto University, 工学研究科, 講師 (00402975)
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Keywords | クラスター / ナノ構造材料 / アルゴン / ノズル / 金属材料被覆 |
Research Abstract |
ナノ構造を持つ多元素複合クラスターの生成方法を開発し、それを用いたナノ構造材料創成技術を開発することを目的として、H20年度は、ナノ構造材料創成技術の開発、ナノ構造粒子薄膜形成技術の開発、及び多元素複合クラスターに関する情報収集を中心に研究を行った。前年度までに構築したガスクラスターを出発点として金属や有機物など異種の材料を周囲に被覆し、イオン化・加速するためのナノ構造クラスタービーム装置を用いて、ガスクラスターへの金属材料の被覆を試験した。出発点となるガスクラスターにはArガスクラスターを用い、被覆金属材料にはInを用いた。生成したクラスター粒子は、イオン化・加速を行い、飛行時間型質量分析装置を用いてそのサイズ分布を測定し、金属被覆セル内の蒸気圧とクラスターサイズの関係を評価すると共に、生成したクラスター粒子をSi基板上に蒸着し、蒸着レートの測定を行った。蒸着レートとクラスターサイズの関係から生成されたクラスター粒子は、ガスと金属の複合クラスターであることを示した。さらに、このガスー金属複合クラスターをSi基板上に蒸着して得られた薄膜の評価を走査型電子顕微鏡を用いて行い、Si基板上にナノサイズのドット形成が可能であることを示した。また、国内外の学会等において、クラスターの生成や輸送、及び応用に関する研究発表を行い、国内外研究者と意見交換するとともに、多元素複合クラスター形成とその応用に関する情報収集を行った。
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