2008 Fiscal Year Annual Research Report
動的共有結合化学を利用したラダー型環状化合物の合成とその特異的機能の開発
Project/Area Number |
18681015
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
工藤 宏人 Kanagawa University, 工学部, 准教授 (30343635)
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Keywords | 動的共有結合化学 / 縮合反応 / X線構造解析 / レゾルシノール / ビスアルデヒド / ラダー型環状オリゴマー / 分子レジスト / ラダーポリマー |
Research Abstract |
トランス-1.2-シクロヘキサンジオールを塩化メチレン中、シリカゲル存在下、過ヨウ素酸ナトリウム水溶液と反応させ、97%の純度で、1, 6-ヘキサンジアールを93%の収率で合成した。 合成した、1, 6-ヘキサンジアールとレゾルシノールとの反応を、塩酸存在下、エタノール中、80度の条件で行うと、全くゲル化合物が得られず、可溶性オリゴマーが得られた。得られた、オリゴマーの構造確認を、1HNM、IR、MALDI-TOF Massスペクトルで確認したところ、カリックスレゾルシーンアレーン骨格を有するラダー型環状オリゴマーが合成されていると強く示唆された。現在のところその構造を単結晶X線構造解析により検討中である。また、これまでに合成されたnoriaの水酸基を光脱保護基としてアダマンチル基で保護し、EUVレジスト特性について詳細に検討した。その結果、26nmのライン&スペースパターンニング特性を示し、次世代レジスト材料として有効であることを明らかにした。 さらに、新しい動的共有結合化学システムの探索について検討を重ねた結果、レゾルシノールと2, 4-ジヒドロキシベンズアルデヒドの縮合反応の組み合わせにより、カリックスレゾルシンアレーン骨格を二つ有するダブルカリックスアレーンを選択的に合成することに成功した。新たに、合成されたダブルカリックスアレーンは、包接能やレジスト特性について期待される。
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