2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18681018
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岩崎 泰彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (90280990)
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Keywords | リン脂質ポリマー / 高密度ポリマーブラシ / リビングラジカル重合 / ブロックコポリマー / 表面改質 / パターン化表面 / 有機シラン / ATRP |
Research Abstract |
2-メタクリロイル沖氏エチルホスホリルコリン(MPC)を既報に従い合成した。ナノスケールでの表面改質を実現するために表面が平滑なシリコンウエハを基板として用いた。表面からリビングラジカル重合を開始するための有機シラン化合物、3-(2-ブロモイソブチリル)プロピルジメチルクロロシラン(BDCS)を合成し、トルエン溶液中でシリコンウエハ表面を修飾した。 BDCS修飾した基板をアルゴンガスにて酸素を除去したビピリジンおよび臭化銅(1)の水溶液に浸漬し、所定量のMPCを加え室温で重合した。反応溶液に遊離の開始剤を反応液に添加し、溶液中で生成したポリマーからシリコンウエハ表面に形成されたブラシポリマーの分子量を求めた。 試料の表面解析は接触角測定、X線光電子分光計、原子間力顕微鏡、エリプソメーターを用いて行った。 MPCポリマーの末端すなわちリビングラジカル重合の成長末端を利用して異なるモノマーを引き続き重合することが可能である。そこで、MPCポリマーをグラフトした後洗浄した基板を、ビピリジンおよび臭化銅(I)を含むグリシジルメタクリレートのメチルエチルケトン溶液に浸漬し、ブロックコポリマーブラシを調製した。次年度はこの表面に生理活性分子の集積化を試みる。 一方、ポリマーブラシの表面パターニングについても検討した。BDCSを修飾した基板表面にマスクを介して紫外線(λ=185nm)を照射したところ、マスク下部分のみにBDCSが残りポリマーブラシが位置選択的に形成されることがわかった。
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