2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元フォトリソグラフィによる高機能MEMSデバイス
Project/Area Number |
18681023
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
佐々木 実 Toyota Technological Institute, 工学部, 教授 (70282100)
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Keywords | 先端機能デバイス / マイクロマシン / デバイス設計・製造プロセス / 3次元フォトリソグラフィ / 3次元デバイス / 垂直壁 / 3次元実装 / 流体解析 |
Research Abstract |
フォトレジストのスプレー成膜技術を独自に開発してきた。適用が平面に限られるフォトリソグラフィ加工を、立体にも可能にする研究である。高機能デバイスに結び付けることを目指す。 MEMSデバイスに限らず、ほとんどの工業製品は垂直壁を持つ。垂直壁加工のニーズが大きい。香川大学の大平教授らとの共同研究を主たる応用にすえて進めた。ICパッケージ側壁に配線パターンを任意に形成する応用である。パターンの微細化のためにも、液浸と偏光制御を組み合わせた斜め露光による界面反射抑制を行った。垂直壁へのパターニングでは斜め露光が必須であるが、UV光の反射は別領域にパターンを投影し欠陥を作る。サンプルーマスク間に純水を導入して、レジストと媒体間の屈折率差を小さくし、広い角度範囲で反射率を低くした。加えてUV光をp偏光にした。45°入射角で空気-レジスト界面の1/60まで反射率を減少できると予測される。斜めパターンを含むライン幅30μmからなる任意パターン(アルファベットや記号など)が転写できた。 基礎研究を平行して進めた。スプレー気流を数値解析した。噴流の入射速度分布とノイマン条件を境界条件に与え、ナビエーストークス方程式に従い立体サンプル近傍の速度分布を求めた。トレンチ内部では流速が1/100近くまで減少すること、トレンチ内部に渦が生じることが分かった。定常条件では、気流に乗ってトレンチ底部にまで運ばれるレジスト微粒子は、ほとんど無いと予測できる。慣性が大きい微粒子が気流から分離したり、非定常的な攪拌効果が入ったりすることが重要である。 以上、具体的な応用展開と、プロセス技術全般の推敲、基礎技術の蓄積が進んだ。
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Research Products
(12 results)