2008 Fiscal Year Annual Research Report
フィードバック効果による孤立定在波の実現と情報処理への応用
Project/Area Number |
18684022
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
櫻井 建成 Chiba University, 大学院・理学研究科, 准教授 (60353322)
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Keywords | 非平衡開放系 / 反応・拡散系 / Belousov-Zhabotinsky反応 / 光フィードバック / チューリングパターン |
Research Abstract |
生体内の情報処理など多くの現象では、情報や信号の相互作用から成り立っている。そこでは、各階層での自己組織的秩序構造の制御が行われ、機能や知性が創発される。機能や知性の創発には各階層を繋ぐ新しい仕組みが必要となる。本研究では、化学反応波の相互作用によるパターンの制御を通し、機能の創成(自己組織化秩序構造を用いた情報処理)に発展させることを目的とし研究を行った。具体的には、 1、自己組織化秩序構造を用いた情報処理 反応拡散系を用いた情報処理手法として、素子間を離散化することにより始めて現れる秩序構造にいて、その安定性を解析的、数値計算的に示した。また、確率共鳴現象を利用したアルゴリズムの提案やヒステリシスを持ったパターン選択手法の提案を行った。成果の一部を論文として公表した。 2. 大域的、非局所的フィードバックによるパターン制御 光感感受性Belousov-Zhabotinsky(BZ)反応系において、大域的、非局所的光フィードバックによる新しいパターン形成(分裂パターンや定在パターン)の存在性を示した。また、流体現象を伴った階層性のあるパターン形成を光感受性BZ反応でも発見した。流体現象の制御、もしくは、流体現象を用いた新たな輸送システムの開発に繋がると期待される。 3、フィードバック付き曲率方程式によるターンの安定性 実験結果をもとにフィードバック付き曲率方程式の改良を行った。具体的には、化学反応波の端点の新しい記述を提案した。フィードバック制御を用いることによる化学反応波端点の詳細な特徴を示した。成果の一部を論文として公表した。
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Research Products
(8 results)