2007 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー衝撃圧縮下の比熱比γコントロールと新物質創成
Project/Area Number |
18684901
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾崎 典雅 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (70432515)
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Keywords | 高強度レーザー / 衝撃波 / 超高圧 / ポストダイヤモンド / 低エントロピー圧縮 / 速度干渉計 / 放射輝度温度 |
Research Abstract |
高強度レーザーショックでのみ実現する物質極限環境において、最も単純な"ユゴニオ状態"から外れた高圧力・低温度を生成するための新制御法の実証と、この領域で全くなされてこなかった実圧縮中の高精度その場計測及び回収試料解析を目指して、平成19年度に以下のような研究を行った。 本研究で18年度に構築された、ターゲット観測用顕微鏡筒、2チャンネル速度干渉計(VISAR)、時間分解放射輝度温度計を用いて、α-Quartzを標準物質とする新しいターゲットに関する状態方程式計測実験を行い、デモンストレーションとしてポリスチレンの高精度ユゴニオを取得することに成功した。計測されるサンプルの衝撃波速度と粒子速度から、衝撃波面の前後で成り立つ質量の保存則等から圧力や密度の全ての衝撃パラメータを求めた。また、シングルフォトンカウンティングによって較正された放射温度計を用いて時間分解の衝撃温度が得られたので、圧力-体積-温度の状態方程式変数全てが完全に決定された。in-situ・in-time計測のレーザー衝撃圧縮実験系が確立されたことになる。また、これらの計測系に同期した新しい計測として、側面からのX線モノクロカメラの開発に着手した。 高圧縮されたサンプルの回収実験を行った。サンプルとしては既存のデータが入手可能な鉄を用いた。X線回折構造解析をい、鉄のピークの周辺でショット前とは異なるスペクトル構造が見いだされた。詳細なXRD解析を行うと同時にSEM観察を行っている。 圧縮されたサンプル内部の物質のミクロな描像を得るために、分子動力学計算を研究協力者と共に行っている。
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Research Products
(9 results)