2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18685023
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
秋山 毅 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20304751)
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Keywords | 光物性 / 複合材料・物性 / 表面・界面物性 / 応用光学・量子光工学 / 先端機能デバイス / 金属ナノ粒子 / プラズモン / 局在電場 |
Research Abstract |
ナノナイズの金属に光を照射すると発生する表面プラズモンや局在電場は、将来の光工学材料開発の観点はもちろん、基礎科学的観点からも極めて興味深い研究対象である。このような特異な量子光学効果の制御を行うための基礎的知見を得ることを目的として、平成18年度は以下に示す研究を行い、興味深い結果を得た。 クエン酸で保護された金ナノ粒子および銀ナノ粒子を得ることに成功した。その後、共有結合形成・静電相互作用・電場印加等の手法を用いて、基板表面にそれぞれのナノ粒子を固定することに成功し、表面ゾルーゲル法等を用いてナノ粒子積層体を得ることも可能であることを確認することができた。積層体の構造は、原子間力顕微鏡やX線光電子スペクトル等によって確認することが出来た。また、液/液界面に金ナノ粒子単粒子膜を作製し、上述の系同様に共有結合形成等の手法を用いて、基板表面に金ナノ粒子単粒子膜を担持することに成功した。こちらの系においても、積層化が可能であることが明らかとなり、新規なナノ構造金属電極としての特性分析を行った。 これらの金属ナノ構造表面に、自己集合法や表面ゾルーゲル法を用いて光励起色素を修飾することに成功した。このような修飾膜の分光測定や光電変換測定の結果から金属ナノ構造に特有の局在電場による色素励起が生じていることが示唆された。特に、色素からの蛍光発光特性は、対応する色素の溶液の場合と比較すると顕著に異なる特性を示し、光電変換特性との相関は極めて興味深い。
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