2006 Fiscal Year Annual Research Report
Geエレクトロニクスに向けた低抵抗・超平坦金属/Geコンタクト形成技術
Project/Area Number |
18686005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中塚 理 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助手 (20334998)
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Keywords | ゲルマニウム / 界面 / ジャーマナイド / プロセス技術 / 結晶工学 / ニッケル / コンタクト / 電子・電気材料 |
Research Abstract |
新世代のULSI構造における基盤的材料の有力候補の一つであるGeを用いたMOSFETに向けて、低抵抗かつ超平坦界面を有する熱的に安定な金属/Geコンタクト構造の開発を目的として研究を進めている。本年度は、コンタクト材料候補として有望視されるNiGeの結晶構造および電気的特性に関して研究し、さらにその性能向上に向けた第三元素添加の効果について検討した結果、以下の成果を得た。 (1)Ni(10nm)/Ge(001)基板構造を300℃で熱処理することで形成されるNiGe薄膜は、Ge基板上に無関係な結晶方位関係を持つ多結晶薄膜であった。このNiGe薄膜は400℃以上の熱処理によって、結晶粒の凝集が生じ、熱処理温度の増加とともに、薄膜構造の破壊とシート抵抗の大幅な増大が生じることがわかった。 (2)Ni(7.4nm)/Pt(2.6nm)/Ge(001)基板の多層構造から300℃の熱処理によりジャーマナイド膜を作製したところ、Ge基板上に擬エピタキシャル的に強く配向した(Ni_<1-x>Pt_x)Ge多結晶薄膜が形成されることがわかった。 (3)この(Ni_<1-x>Pt_x)Ge膜は、550℃、30秒間の熱処理に対しても安定な構造を示し、600℃以上までシート抵抗の増大も起こらないことがわかった。Ptの導入によって、NiGe薄膜の配向性が高まった結果、ジャーマナイド/Ge界面の安定化が生じ、薄膜の熱的構造安定性が向上したと考えられる。
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