2007 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴センサーのチップ内高集積配置に関する研究開発
Project/Area Number |
18686006
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小貫 哲平 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 助教 (70400447)
|
Keywords | 表面プラズモンポラリトン / SPRセンサー / フォトニック結晶 / 局在プラズモンポラリトン / センサーチップ / マイクロアレイ / 顕微分光 / グレーティングカプラ |
Research Abstract |
近年医薬・衛生の分野で蛋白/糖鎖/脂質など微量検体の簡易かつ高速・高感度な検査手法として期待されている"表面プラズモンポラリトン共鳴センサー(以下:SPRセンサー)"を牛海綿状脳症など感染症を簡易かつ安価に検査する手法や、蛋白質機能解析・創薬用スクリーニング検査、あるいは味覚/嗅覚システム等への応用展開を図るために求められる 化学/バイオチップ内への高集積配置・並列検出を大幅に進める新規手法の開発を進めた。今年度はローレンツ分散や過渡応答も扱える数値解析による設計・解析手法を確立し広帯域に渡る波長分散を扱えるセンサー設計技術を実現させた。また可変光学フィルターと低ノイズCCDカメラを用いた試作用顕微鏡分光計測システムを開発して、吸収スペクトル掃引型のSPRセンサーシステムの光学系検討改善を進めた。現設計では長焦点等の利点のある無限共役系対物レンズと結像レンズの相性問題のため鏡筒が70cmもあるシステムとなってしまっており、可搬性を持ったシステムとするための光学系のコンパクト化が課題として明らかになった。チップについてはSPR構造を安価に作製できる微粒子(ポリスチレン)を展開分散した基板を用いたる方法の開発を進めた。適度な濃度の直径300nmの微粒子の分散液を展開したものにAg等を成膜することで特定波長の垂直入射光にSPR活性のある基板が形成できることを確認した。センサーアレイとするためのインクジェット法など50ミクロン程度のパターニングが容易に出来る手法と組み合わせる事が課題として明らかとなった。 今年度は昨年度投稿の論文1報が出版となった他、特許1報が公開となっている。
|