2006 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO-UWB-IR通信システムにおける移動体の高精度位置検出
Project/Area Number |
18686033
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 寿彦 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (70301934)
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Keywords | UWB / MIMO / 位置検出 / ITS / 歩車間通信 |
Research Abstract |
本年度購入した備品(パルスジェネレータ・デジタイジングオシロスコープ)を用いて、MIMO-UWB-IR通信システムを構築した。パルスジェネレータを送信機として高速パルスを送信し、デジタイジングオシロスコープを受信機としてサンプリングする。このとき、パルスジェネレータ、デジタイジングオシロスコープのチャネル数はそれぞれ2CH、4CHなので、チャネルごとにアンテナ素子を割り当てたとすると、送信2素子・受信4素子の2×4MIMOチャネルが構成できる。本研究で用いる装置では、2×4MIMOチャネルの同時観測が可能であり、フェージングが起こるような環境下(周囲に散乱体が存在し、送信機、受信機、散乱体のいずれかが移動しているような場合)でも、比較的短時間に効率よく実験が可能である。 また、MIMO-UWBシステムによる伝搬実験に基づく、タイミングコントロールやチャネル推定についても考察した。伝搬実験はネットワークアナライザを用いて行われ、2×2MIMO環境をシールドルーム内でダイナミックに測定して、実用的なデータを取得した。このデータを用いて、送信信号を効率よく分離するために必要となる、タイミングコントロール法の提案を行い、チャネル推定について考察を行った。タイミングコントロールでは、送信信号をわずかに送信側をずらすことで、効果的に制御できることを示した。これらの結果は、本年度の複数の国際会議で発表された。
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