2007 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO-UWB-IR通信システムにおける移動体の高精度位置検出
Project/Area Number |
18686033
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 寿彦 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 助教 (70301934)
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Keywords | UWB / MIMO / 位置検出 / ITS / 歩車間通信 |
Research Abstract |
周囲に散乱体が存在しマルチパス波が発生する場合や、送受信間に遮蔽物が存在し見通しとならない場合のMIMO通信の特性について、フェージングシミュレータを用いたテストベットを作成して実験を行った。テストベッド内のアルゴリズムはコンパクトなものが望まれるため、簡略手法を提案し、それを組み込んでいる。その結果、固有ビーム空間分割多重(E-SDM)方式を実現するMIMO通信がリアルタイムに動作することを示すことができた。提案する方式では、移動によるチャネル情報の変化を予測して送受信パラメータを最適化するため、歩行程度の速度まではE-SDM方式によるMIMO通信が有効であることを示した。また、マルチパス波が発生する実伝搬環境で見通しありとなしの場合について、複数アンテナを用いた伝搬測定を行いMIMO通信に対する影響について評価を行った。さらに、その伝搬データを用いた計算機シミュレーションにより、移動端末のチャネル情報の予測法について検討し、2次関数や指数関数を用いた高次の外挿により良好な特性が得られることが分かった。なお、当研究の成果は、前述のテストベットに一部組み込まれている。 これらの得られた結果から、MIMO通信がマルチパス波が発生する環境において非常に有効なテクニックであることがわかった。 さらに、本年度予算で購入したFPGAボードシステムを用いて、UWBに対応するテストベッドを構築するべく検討を進めており、次年度の実験のためのシステムを準備している。
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Research Products
(3 results)