2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18686041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 浩徳 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (70272359)
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Keywords | 交通時間価値 / 旅客交通 / 交通時間節約価値 |
Research Abstract |
本研究は,交通の時間価値を実証的に分析し,その特性を把握することを目的とするものである.今年度は,主に交通時間と交通時間価値との関係を分析した. (1)都市間交通機関選択行動を対象とした交通時間と交通時間節約価値との関係に関する分析 まず,交通時間と交通時間節約価値との関係に関する基礎的な分析を行い,次に,時間配分モデルを用いて非線形効用関数に基づく交通時間節約価値計測式を導出した.その上で,観光目的の都市間幹線交通の機関選択行動の実績データを用いて,多項ロジットモデルのパラメータ推定を行い,その結果を用いて交通時間節約価値を求めた.分析結果より,交通時間の増加に伴って,交通時間節約価値が減少する可能性があることが明らかとなっている.その原因として,消費者の時間および所得の制約条件変更行動の可能性ならびに移動の不効用緩和行動の可能性等を考察している. (2)都市内鉄道経路選択行動を対象とした交通時間と交通時間節約価値との関係に関する分析 (1)と同様の手法を用いて,通勤目的の都市内鉄道利用者の経路選択行動の実績データを用いて,多項ロジットモデルのパラメータ推定を行い,その結果から交通時間と交通時間節約価値との関係を分析した.分析結果より,特定の交通時間より短い交通時間帯では,交通時間増加とともに交通時間節約価値は減少する傾向にあるが,それよりも長い交通時間帯では,逆に交通時間増加とともに交通時間節約価値は増加に転ずる可能性があることが判明した.この結果をもとに,土地利用政策が交通プロジェクト評価に与える影響を分析した.
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