2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規分子の効率的探索と選択生産のための分子進化工学
Project/Area Number |
18686066
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
梅野 太輔 Chiba University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00400812)
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Keywords | 進化分子工学 / 二次代謝生産 / 生物工学 / 代謝工学 / カロテノイド / 化合物空間 / 天然色素 / 非天然分子 |
Research Abstract |
本研究は、蛋白質進化工学の手法をもちいて、新規分子、新規機能を組織的に探索すること, それらの新しい生合成経路を実験室内で高速進化させ、「それそのもの」だけを選択的に生産すること目指している。自然界が未だ探索しそこねている新規な化合物空間を探索する。本年度は, カロテノイド合成遺伝子の進化実験で数多くの成果を得た。 1. 大腸菌株において、カロテノイド類の合成経路を確立し, その経路の各過程の活性スクリーニング系, およびその阻害剤スクリーニング系を確立した。本年度はSigmaScanソフトを導入により, コロニー色によるカラースクリーニング系のスループットを飛躍的に高めることができた。また, 本研究室で単離した反応特異性の異なるCrtN(脱水素酵素)変異体を用いて, カロテノイド活性スクリーニング系の視認性を更に高めることができた。 2. 昨年度に得たヒトスクアレン合成酵素のサイズ変異体を更に実験室内進化させ, 更に非天然な骨格形成能の高い変異体を得た。その変異体のアミノ酸変異および生化学機能の解析を行い, スクアレンとカロテノイドの創り分けについて, 多くの知見を得た。 3. C30カロテノイド合成酵素, CrtMのサイズ変異体を作製した。ブドウ球菌から得たCrtP酵素や各種植物から得た環化酵素などとの組み合わせ(コンビナトリアル)発現により, 多くの非天然カロテノイドのシリーズ生産を始めている。 4. 本研究で得た数多くのカロテノイド酵素の生化学解析のため, Hisタグを融合して大量発現系を構築した。その精製のための各種分離材料も開発した。
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