2007 Fiscal Year Annual Research Report
基盤技術としての、高速低レイノルズ数解析技術の開発
Project/Area Number |
18686069
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺本 進 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30300700)
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Keywords | 流体工学 / 航空宇宙工学 |
Research Abstract |
本年度は、(1)高レイノルズ数に対応するための、RANS/LES hybrid技術の確認および(2)圧縮性LESを航空宇宙関連の基礎的な乱流流れに適用し、流れの解明・議論を通じてその適用性を確認の二つの作業を実施した。 まず圧縮性流れのLES解析を行うために、前年度導入したWCNSスキームにの重み係数算出に制限関数を導入し、スキームの数値散逸を抑えた。次にこのスキームも用いてチャネル流れを対象としてRANS/LES hybridによってどの程度の格子点数削減が可能であるかを検討した。その結果pure LESに比べて一方向3倍程度、全体として一桁の削減が可能であるととの見通しを得た。また、hybrid技術を用いたとしても対流項の数値散逸が強く影響することが明らかになった。また、本技術を用いて遷音速バフェットの現象解明も試みた。RANS/LES hybrid手法により遷音速バフェットの解析は他に例を見ない。 基礎流れの解明では、フィルム冷却流れおよび高亜音速ジェットの解析を行った。どちらも実験値をよく再現する結果を得ることが出来、さらに流れ場を詳細に観察した結果それぞれ縦渦対周辺の乱流混合、およびポテンシャル後端における渦変動が全体の現象に大きな影響を及ぼしているという、新しい知見を得ることが出来た。
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