2006 Fiscal Year Annual Research Report
先進ドップラー反射計を用いた周辺部輸送障壁における径電場分布計測法の開発
Project/Area Number |
18686076
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
大山 直幸 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究職 (80354596)
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Keywords | プラズマ・核融合 / プラズマ診断 |
Research Abstract |
本年度は、入射周波数を階段状に変化させることでプラズマ中の密度揺動の回転速度空間分布を計測するため、ドップラー反射計のミリ波回路部の開発を行った。空間分布計測に必要な入射周波数の掃引に時間がかかってしまうとプラズマの早い変化を計測することができなくなってしまうため、8-12.5GHz帯域で動作する同期した2台のシンセサイザを高速に周波数掃引可能な高速同期シンセサイザを開発した。周波数の変更開始から500μs以下で同期が取れるため、16msで空間10点をスキャンすることができた。このシンセサイザの信号を4逓倍することにより計測に必要な33-50GHz帯域のミリ波を得ることができた。このようにミリ波回路部の開発では目標通りの基本性能を得た。 ドップラー反射計のミリ波回路部の開発と並行して、既存の密度揺動測定用反射計を用いて測定可能なプラズマ条件を調べた。そして、プラズマの位置や形状を最適化することで、電磁波がプラズマの磁気面に対し斜めに入射する条件があることを明らかにした。このとき、密度揺動測定用反射計にはドップラーシフトした反射信号が観測されており、既設の導波管やアンテナを使用してもドップラー反射計によるプラズマ計測が可能であることを示した。 また、本研究の研究目標の一つであるELM特性に関する研究を行い、プラズマの径電場と強く関係しているトロイダル回転を変化させることでELM特性が大きく変化することを明らかにした。今後、本研究で開発したドップラー反射計による計測を行うことにより、ELM特性の変化と径電場分布構造の関係について新しい知見が得られると期待される。
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Research Products
(1 results)