2008 Fiscal Year Annual Research Report
頭部形成及び脳領域化におけるDVE/AVE及びADEの機能解明
Project/Area Number |
18687015
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 正道 Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 助教 (70423150)
|
Keywords | 胚発生 / Nodalシグナル / 前後軸 / Smad |
Research Abstract |
前後のパターニングにおけるBMPシグナルの役割 BMP受容体のノックアウトマウスを解析したところ、体の前後の決定に必要なDVE/AVEと呼ばれる細胞が形成されていなかった。BMPシグナルは、DVE/AVE形成にいたる2つの異なる時期で、正反対の働きをすることがわかった。BMPシグナルのレベルは、胚発生の進行にともないダイナミックに変化した。また、DVE/AVEは、Nodalシグナル(+)とBMPシグナル(-)な場所に形成される事が判った。 NodalシグナルとBMPシグナルの拮抗 マウス胚におけるNodalシグナルの分布を、リン酸化Smad2(pS2)に特異的な抗体を用いた免疫染色で観察する事に成功した。同様に、BMPシグナルの分布を、リン酸化Smad1(pS1)に特異的な抗体を用いた免疫染色で観察することができた。この方法を用いて、DVE/AVE形成の前後におけるpS1,pS2を調べたところ,両者の問には拮抗的な関係がすることが判明した。すなわち、pS1(+)な場所ではpS2(-)であった。また、ActivinもSmad2を介して、DVE/AVEの形成に必須であることがわかった。 pS1とpS2が互いに拮抗する原因は,両者が共通のSmad4を取り合うためであった。
|
-
[Journal Article] Antagonism between Smad1 and Smad2 signaling regulates formation of the distal visceral endoderm in the mouse embryo2009
Author(s)
Yamamoto M., Beppu, X., Takaoka, K., Meno, C., Li, E., Miyazono, K., and Hamada, H.
-
Journal Title
J. Cell Biol. 184
Pages: 323-334
Peer Reviewed