2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18688015
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
豊田 淳 Ibaraki University, 農学部, 講師 (00292483)
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Keywords | ルーメン / セルロース結合性タンパク質 / モノクロナール抗体 / ゲノムライブラリー / セルラーゼ |
Research Abstract |
(目的)反芻動物のルーメン内セルロース分解を効率化するためには、その分子メカニズムについて詳細に理解する必要がある。本研究ではルーメン内でセルロース分解をするタンパク質およびその遺伝子を同定するため、ルーメンからセルロース結合性タンパク質CBPSを直接分離・同定した。本年度は下記の項目について実施した。 (結果)(1)CBPsモノクロナール抗体の評価 110種類のモノクロナール抗体産生ハイブリドーマを得た。ルーメン内容物を用いた免疫組織化学的手法で評価した。その結果、40%ほどの抗体が免疫組織化学的手法で利用できることがわかった。これらのモノクロナール抗体のなかには、ルーメン内飼料片付着菌を認識するものが含まれていた。またこの抗体を使ってルーメン内容物の免疫沈降をおこなったが、エンドグルカナーゼ活性のあるタンパク質は共沈降してこなかった。 (2)CBPs遺伝子のスクリーニング (3)CBPs遺伝子のクローニングと大腸菌での発現 (4)新しいセルロース結合モジュールの同定 19年度に作製したルーメン内繊維付着菌のゲノムライブラリーを上記モノクロナール抗体でスクリーニングしているが、現在のところ陽性クローンは取得できていない。これについてはスクリーニング作業を継続していく予定である。 (5)ルーメン内セルロース付着菌のメタゲノム解析 ゲノムライブラリーの抗体でのスクリーニングが難航しているため、ルーメン内でアビセルセルロースに付着する菌から、直接ゲノムDNAを抽出し、大規模シーケンス解析を行った。
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