2006 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌臨床検体を用いたドセタキセル耐性遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
18689005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前佛 均 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90372820)
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Keywords | 乳癌 / マイクロアレイ / 抗癌剤 / ドセタキセル / 術前化学療法 / 抗癌剤耐性 |
Research Abstract |
cDNAマイクロアレイサンプルの調整方法については、クリオモルド2号にO.C.Tコンパウンドに充填済みの生検にて採取された乳癌組織を8umの厚さで切片化し、ヘマトキシリン-エオジン染色を施しレーザーマイクロビームマイクロダイセクション法(LMM法)により乳癌組織から乳癌細胞だけを選択的に採取するという作業を27乳癌組織について行った。また、癌細胞の遺伝子発現に対するコントロールとして、付随して摘出される乳腺組織の正常部分より選択的に乳管細胞をLMM法にて採取した。RNA抽出については、市販のキットを用いてTotal RNAを抽出した後、アレイ解析に必要な量にまで増幅する必要があるため、T7-based RNA増幅法を2回行い約50μg-200μgの増幅RNA(aRNA-2)を得た。 マイクロアレイスライド上でのハイブリダイゼーション実験については、当研究室にてすでに作成されている、約37,000遺伝子がスポットされたcDNAマイクロアレイ解析システムを使用した。乳癌サンプルに対するコントロールとして選択的に採取されたヒト正常乳管細胞を用い、全サンプルに対するユニバーサルコントロールとして使用した。正常乳管細胞由来のmRNAを乳癌サンプルと同様に増幅した後に逆転写しながらCy3ラベルし、また乳癌細胞由来の増幅RNAを逆転写しながらCy5ラベルし、マイクロアレイ解析のプローブとした。Automated Slide Processorを用いて、両者をマイクロアレイのスライド上で競合的にハイブリダイゼーションし、共焦点レーザースキャナーによりスポットされた遺伝子のハイブリダイゼーションシグナルを検出したうえでソフトウエアにより数値化を行った。数値化されたデータをアレイ上にスポットされているハウスキーピング遺伝子によりサンプルとコントロールの正規化を行い、現在数理解析を行っている。
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