2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18689008
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坪井 貴司 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (80415231)
|
Keywords | 開口放出 / シナプトタグミン / ホルモン分泌 / 全反射蛍光顕微鏡 / イメージング / 分泌顆粒輸送 |
Research Abstract |
Full fusion型、kiss-and-run型、そしてsequential型エキソサイトーシスを制御する因子の一つとして、カルシウムイオンが1つの候補に挙げられている。分泌顆粒膜上には、カルシウムイオンの濃度変化を感受するカルシウムセンサーが必要であると考えられており、現在ではシナプトタグミン(Syt)ファミリーがこの役割を担っていると考えられている。そこで本年度は、ホルモン含有分泌穎粒のfull fusion型、kiss-and-run型、そしてsequential型エキソサイトーシスを制御するSytの同定を試みた。 実験の結果、カテコールアミンを分泌するPC12細胞に野生型SytVII(SytVII-WT)を過剰発現させるとホルモン分泌が促進される結果が得られた。次にSytVII-WTにGFPを結合させたコンストラクト(SytVII-WT-GFP)、または、カルシウム結合能を欠損させたSytVII変異体にGFPを結合させたコンストラクト(SytVII-DN-GFP)を恒常的に発現するPC12細胞株を樹立し、全反射蛍光顕微鏡を用いてホルモン分泌動態を可視化解析した。SytVII-WT-GFPの恒常的発現は、PC12細胞からのニューロペプチドY-Venusの分泌を促進したが、SytVII-DN-GFPは、分泌を抑制した。さらに、SytVII-GFPの恒常的発現は、分子サイズの大きいCFP標識した組織型プラスミノーゲン活性化因子のfull fusion型エキソサイトーシス数を増加させたが、SytVII-GFPの発現ではそのような現象は観察されながった。以上のことから、SytVIIは、融合孔の大きさを調節することによりホルモン分泌量を制御していることが明らかになった。
|
Research Products
(12 results)