2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入を用いた精子形成の試みと男子不妊症臨床応用に向けた基礎的研究
Project/Area Number |
18689039
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小島 祥敬 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (60305539)
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Keywords | 遺伝子導入 / 造精機能 / 転写因子 / アデノウイルスベクター / 男子不妊症 |
Research Abstract |
1)培養細胞下での精巣細胞への遺伝子導入 マウスセルトリ細胞およびライディッヒ細胞株であるTM-3およびTM-4に(1)カチオニックリポフェクション法,(2)エレクトロポレーション法,(3)アデノウイルスベクター法を用いて,Ad4BP/SF-1およびDAX-1の遺伝子導入を行ったところアデノウイルスベクターによる遺伝子導入効率が最も優れていた。遺伝子導入したのちのセルトリ細胞およびライディッヒ細胞に特異的に発現する遺伝子の発現についてRT-PCRにより検討し,いくつかの遺伝子変動を観察した。 2)ラット精巣へのAd4BP/SF-1およびDAX-1遺伝子導入(in vivo遺伝子導入) ラット精巣に対して精細管内注入法および精巣内注入法によりアデノウイルスベクターを用いて遺伝子導入を行った。遺伝子導入効率は非常によく,セルトリ細胞およびライディッヒ細胞に効率的に遺伝子導入がなされていることが明らかになった。そこでアデノウイルスベクターを用いてDAX-1の遺伝子導入を行ったところ,セルトリ細胞,ライディッヒ細胞に遺伝子導入がなされていることを確認した。停留精巣モデルラットを用いて現在精子形成への影響について検討中である。 3)マウス精巣へのAd4BP/SF-1およびDAX-1遺伝子導入(ex vivo遺伝子導入) マトリクスゲルを用いた精巣の三次元培養:GFP発現トランジェチックマウスの新生児期マウスより精巣を摘出し,精巣より精子形成細胞,Sertoli細胞,Leydig細胞を採取分離。マトリゲルを用いてこれらを共培養し,in vitroで精細管の再構築を行った。さらにこれらをディスパーゼ処理した後,ゲルから細胞塊を採取し正常のマウスに移植し,精巣内でGFP由来の細胞の精細管が再構築されることを確認した。今後遺伝子導入を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)