2006 Fiscal Year Annual Research Report
キネステティクを応用した看護援助の臨床における安全性と健康増進に関する検討
Project/Area Number |
18689051
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
只浦 寛子 Miyagi University, 看護学部, 講師 (40363733)
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Keywords | キネステティク / 廃用症候群 / 健康増進 / 急性期看護 / 慢性期看護 |
Research Abstract |
平成18年度は、キネステティクが急性期にある患者に対して実際どのように有用であるか、患者の呼吸・循環動態を初めとする生理的ニーズや安全・安楽性、その他健康維持・増進の点から明らかにした。症例検討および文献的には、安全・安楽性に大きな問題がなく、バーサル・インデックスは向上したが、呼吸機能の改善に有意差は出ていない。主病変の違いによって差があるかどうか症例的な検討を現在継続的に進めている。また今後、大規模スタディでの検証が必要であると考察される。また、急性期病棟のスタッフのキネステティクトレーニング方法やトレーニング暦について調査し、さらに、ドイツ看護にどのようにキネステティクが取り入れられたのかについて、基礎教育および臨床導入への経緯をキネステティクトレーナーおよび教育・研究者に調査した。キネステティクトレーニングコースは、1980年代は一つであったが、現在いくつもの団体に分かれて主催されており、最も大きな団体がヨーロピアンキネステティク協会であり、次にキネステティクインスティチュートUSA,そして小さな団体がいくつもあり、その一つにViv-Arteがあることが明らかとなった。この各団体には主に先生、メンター、トレーナーの3つのレベルがあり、ベーシックコース受講後、アドバンスコースに進み、その後トレーナーコースに入って行くプログラムが組まれている。これらの団体はそれぞれのキネステティク学習プログラムを開発しており、病院や施設、看護学校に知識と技術を有償で提供していることが明らかとなった。また、急性期患者へのキネステティク動作方法に関して、3次元動作解析を行った結果、術後などで安静の必要な身体各部に対してはパラレルムーブメントを用い、自然な動きのとれる身体各部にはスパイラルムーブメントを用いていることが明らかになった。
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Research Products
(8 results)