2008 Fiscal Year Annual Research Report
キネステティクを応用した看護援助の臨床における安全性と健康増進に関する検討
Project/Area Number |
18689051
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
只浦 寛子 Miyagi University, 看護学部, 講師 (40363733)
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Keywords | キネステティク / 廃用症候群 / 健康増進 / 急性期看護 / 慢性期看護 |
Research Abstract |
ドイツにおける慢性期病棟は、平均在院日数4〜7日のケースが多く、筋力・筋量、関節可動域、ADL評価、褥瘡発生など廃用症候群等の長期的な健康評価は困難であることが明らかとなった。キネステティクの長期的な健康効果に関する評価を実施する場合は、老人施設等の入院期間が数カ月から1年以上の人所者を対象に行う必要があることが実地調査によって明らかとなった。また、筋力・筋量、関節可動域は測定者によって測定誤差が大きいことから、他施設での評価を標準化するためには、測定者の教育や同一測定者が各施設で測定を実施するなどの研究デザイン都必要である。実際ドイツ・スイス・オーストリアではキネステティク実施率が90%以上である老人施設がほとんどなく、母集団を増やすためには他施設において相対的な評価をしていく必要がある。キネステティクの長期的な健康効果に関する評価を行うため、老人施設において、キネステティクを応用した看護介護を行っている施設と、行っていない施設の両群にADL評価、褥瘡発生状況、QOL等の調査を実施した。しかし2008年ドイツスイスにおけるインフルエンザや各施設でのノロワイルス等の発生によって研究計画に沿った調査用紙の回収が遅延した。回収完了でき次第、迅速に分析を行い、研究報告を行いたい。慢性期患者や障害者にキネステティクを実施する際、看護師が難しいとする問題に疼痛や筋緊張があげられた。その他、脳梗塞や障害等により整形外科的な問題があった場合に、応用する力が必要とされることが明らかとなった。この問題のうち動作解析によって解析可能である。右や左の麻痺状況設定を行った動作解析の結果、麻痺を伴った場合に作り出される人の動きは、麻痺側を除いた頭部や各関節のムーブメント一つ一つが健常者よりも大きなスパイラル線形をみせることがあきらかとなった。3次元ボリュームでこの動作を再現すると、健常者よりも3次元空間を広く必要としていることが明らかとなった。
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