2006 Fiscal Year Annual Research Report
開発履歴情報を用いたコード修正時のリスク推定システム
Project/Area Number |
18700027
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松下 誠 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (60304028)
|
Keywords | ソフトウェアリポジトリ / クラスタリング / 修正履歴 / 修正リスク |
Research Abstract |
本年は、ソフトウェアに対する修正リスク、および、それを求める元となるソフトウェアリポジトリ分析に関する課題に対して取り組み、以下のような結果を得た。 ソフトウェアに対して加えられた各修正を分析し、それが以前行われた修正を反古にするものである場合や、あるいは短期間の間に多くの修正が行われている場合等、ソースコードを不安定にするような要因となっている修正がどれかを特定した上で、ソースコードの各行に対して、将来の修正により問題が発生する可能性の高さをメトリクスとして算出するための枠組と、それに基づくWebベースのメトリクス値閲覧ツールを作成した。 ソースコードに対する修正がどのような部分であったかを判定するためには、まず、ソースコードがどのような構造を成しているかを把握する必要があるが、これは一般的に対象について深い知識が必要とされる。そこで、ソフトウェアリポジトリに対する分析と、ソースコードの静的解析技術を融合させることで、ソフトウェアのある機能を実現している部分を自動的に抽出する手法を考案し、ツールとして自動化した。実際のオープンソースソフトウェアへ適用することにより、本手法が高い精度で機能を抽出することを確認した。 また、ソースコードに対して行われた修正作業相互の関係に着目し、時間軸上で隣接していないが、同じ部分に対して行われた、同じ趣旨の修正作業を同定するための技術について考察を行い、自動的にそのような同種の修正作業をクラスタリング技術によって求める手法と、それに基づくツールの試作を行った。
|