2007 Fiscal Year Annual Research Report
OS処理の投機的実行を可能とするOS資源の事前生成機構に関する研究
Project/Area Number |
18700030
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田端 利宏 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (80359942)
|
Keywords | オペレーティングシステム / 事前生成 / 再利用 / 資源 / プロセス |
Research Abstract |
平成19年度は,以下の項目について研究を行い,その成果を発表した. 1.資源再利用による再利用処理高速化とメモリ消費量削減 2.資源再利用機能を利用したWebサーバの高速化 3.資源の利用状況を取得するための可視化機能の実現 4.プロセスが利用する資源を含めたプログラム実行途中状態の保存と復元機能の実現 1については,従来の資源再利用における問題点を明らかにし,資源保存のためのメモリ使用量を抑制し,資源再利用によるプログラムの実行を高速化する手法を明らかにした. 2については,独自インタフェースを採用しているTenderのプロセス生成機能をどのように既存OSのforkとexecveシステムコールで利用し,資源再利用を実現するのかを明らかにした.また,どのような資源が再利用できるのかを明らかにした.forkとexecveシステムコールを利用する例として,Apachewebサーバで評価を行い,資源再利用によって,CGIプログラムの実行を伴うwebサーバの応答時間を大きく削減できることを示した. 3については,事前生成を行うためには,資源の利用状況を把握し,それを元に事前生成する資源を決定し,制限を生成する必要がある.これまでは,動作しているプログラムが利用する資源の把握とその処理の視覚化が課題になっていた.こotcめ,OSレベルでプログラムの利用制限の情報を取得し,APベルでその情報を可視化する基本購を実現した・ 4については,OS資源の湾利用を考えた場合,プロセスの内部資源だけではなく,プロセスが利用する外部の資源についても考慮する必要がある.そこで,プロセスが利用する資源の情報を管理する手法を実現し,プロセスの実行途中状態を保存・復元する機構を実現した.
|