2008 Fiscal Year Annual Research Report
投機技術を積極的に利用するチップマルチプロセッサに関する研究
Project/Area Number |
18700042
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉瀬 謙二 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 講師 (50323887)
|
Keywords | チップマルチプロセッサ / 投機技術 / マルチコア |
Research Abstract |
速度と消費電力とのトレードオフに注目しながら, 投機技術を積極的に利用する高性能チップマルチプロセッサの方式を検討することを本研究の目的としている. 本年度は, メニーコアプロセッサの研究・開発のためのツールとして有益となるサイクルレベルのプロセッサシミュレータに大幅な改良を施した. また, 広く利用されることを想定してソースコードとドキュメントの整備をおこなった. この成果は情報処理学会の論文誌に掲載されている. また, 構築したソフトウェアはフリーウェアとしてホームページにて公開している. チップマルチプロセッサ時代のコアの利用法の一つとして提案しているソフトウェアによりキャッシュを実現するキャッシュコアと呼ばれる技術について詳細な検討をおこなった. これまで検討をおこなってきた方式に投機的な概念を導入しつつ, キャッシュコアにおける通信遅延の最適化を試みた. 実機および構築しているプロセッサシミュレータを駆使して, プロセッサ内部の通信レイテンシやアプリケーションの通信負荷を変化させてキャッシュコアの方式を評価し, その有用性を明らかにすることができた.
|