2006 Fiscal Year Annual Research Report
P2Pノード集合上で分散プロセスを実行するP2P基盤ソフトウェアの開発
Project/Area Number |
18700069
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
安倍 広多 大阪市立大学, 大学院創造都市研究科, 助教授 (40291603)
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Keywords | 分散システム / P2P / 分散プロセス / 基盤ソフトウェア |
Research Abstract |
平成18年度は以下のことを行った. プロトタイプで実現する機能の整理 P2P-OSのプロトタイプで実現する機能について検討し,まとめた.プロトタイプ実装によって,P2P-OSの課題の整理を行う予定である. プロセス移送方式の検討 P2P-OS上で実行するプロセスはノード間を移動できる予定であるが(プロセス移送),このプロセス移送の実現方式について検討した.P2P-OSは全体をJavaで実装する予定であるが,Java自身はプロセス移送をサポートしていないため,何らかの機構が必要になる. Java VM自身を変更する方法と,バイトコード変換によってクラスファイルのロード時に細工する方法を検討したが,最終的にはバイトコード変換を利用してContinuationを実現する既存のライブラリであるJavaflowを利用することで実現できることを確認したため,これを使う予定である. スケジューリングのためのデータ構造の検討 P2P-OS上のプロセスをスケジューリングするためのデータ構造を検討した.通常のOSでは,スケジューリングを行うために優先度付のキューが用いられる場合が多いが,P2Pシステムのように分散したノード集合上でキューを保持する方法は知られていない.検討した結果,DHT上で実現するよりもSkip Graph上に実現した方が効率的にキューを実現できることが分かった.Skip Graphの実装としては,PIAX(http://www.piax.org)を用いることを考えている. プロテクションの実現方式の検討と実験 P2P-OS上で実行するプロセスは信頼できるとは限らないため,許可されていない動作を禁止する必要がある.これを実現する方式について調査した.
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