2006 Fiscal Year Annual Research Report
Web上の情報資源と図書館情報資源を統合的に利用する情報探索支援システム
Project/Area Number |
18700134
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清田 陽司 The University of Tokyo, 情報基盤センター, 助教 (10401316)
|
Keywords | 情報検索システム / Web情報検索 / 図書館情報学 / 質問応答システム / 自然言語処理 / ユーザインターフェース / オントロジー工学 |
Research Abstract |
本年度は、本研究課題の最終目標である「Web情報資源と図書館情報資源を統合的に活用した情報探索システムの実現」に必要となる各種情報資源の収集、分類体系の整備、プロトタイプ実装を中心に行った。 1. 予備調査とシステム概要設計 東京大学附属図書館の協力を得て、利用者から寄せられるレファレンス質問の傾向分析を行った。具体的には、カウンターにおける質問応答、文書を介した質問応答、デジタルレファレンスサービスにおける質問応答の3種類について調査を行った。その結果を踏まえて、情報探索システムの概要設計を行った。本調査の結果については2006年10月の日本図書館情報学会研究集会にて発表した。 2. 多様な分類体系の統合 Webを代表する分類体系としてWikipediaとOpen Directory、図書館を代表する分類体系として日本十進分類法(NDC)と基本件名標目表(BSH)を選定し、それらの電子データを入手して、分類体系データベースを構築した。また、これらの分類体系を統合的にブラウジングできるインターフェース「Reference Navigator」を開発した。このインター+C501フェースについては2007年3月の言語処理学会ワークショップ、情報処理学会FI研にて発表した。 3. 利用者質問文の一般化モジュールの実装 利用者の入力した質問文と、上述の分類体系のマッチングを行い、適切な上位概念を導出できるモジュールを試作した。 4. システムに利用可能なレファレンス情報資源の収集 東京大学情報基盤センターにおいて構築されている学術情報データベース「GaCos」などを収集し、アクセスモジュールを作成した。 5. システムのプロトタイプ実装 上述の予備調査による概要設計に基づき、システムのプロトタイプを実装した。本システムは、2007年5月より東京大学にて試行運用を開始した。
|