2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700155
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
岸本 章宏 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助手 (50404801)
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Keywords | 人工知能 / ゲーム木探索 / 正当性 / 探索効率 / 囲碁 / ランダム・サンプリング |
Research Abstract |
探索アルゴリズムはコンピュータサイエンスにおける基本的な手法であり、重要な応用分野の一つとしてゲームがある。ゲームの利用者の観点からは、探索アルゴリズム(ゲーム木探索アルゴリズム)が高速にかつ正しく問題を解けることが要求される。ところが、これまでのゲーム木探索アルゴリズムは、探索効率を落としたくないために正当性を保証しないアルゴリズムを利用するか、または解の正当性を保証したいために何千倍も遅い非効率なアルゴリズムを用いるかというどちらかの妥協を行ってきた。本研究では、このような探索効率と正当性の問題を解決するのが目標である。 本年度は、研究目標にある通り、解の正当性を保証するアルゴリズムを構築し、探索アルゴリズムのさらなる効率化を行った。正当性の研究では、探索アルゴリズムが解を返したときには、常に正しい結果であることを理論的に保証することができた。効率化の研究では、囲碁を探索の題材に選び、コンピュータ上に開発したアルゴリズムを実装し、実験的に効率の良いアルゴリズムであることを示した。また、最新の関連研究を調査し、本研究との比較を行い、開発した手法が優れていることが分かった。さらに、囲碁を題材にして、ランダム・サンプリングを用いた方法と効率に関する研究を開始した。ランダム・サンプリングを行う対象としては、囲碁を用いた。初期実験では、ランダム・サンプリングは効率的な方法であるが、サンプル数を大幅に増やしてもアルゴリズムの性能が上がりにくいことが実験的に分かった。
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Research Products
(4 results)