2007 Fiscal Year Annual Research Report
非定常音源モデルに基づく高品位音声合成システムの開発
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18700171
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
野村 英之 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 助教 (90334763)
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Keywords | 非定常声門流れ / ゆらぎ / 変動係数 / HNR |
Research Abstract |
本年度は,非定常音源の解析,および評価に関して以下の検討を行った. 音声に含まれるゆらぎの評価用プログラムの開発 平成18年度の研究により,非定常性を考慮した音声生成モデルでシミュレーションした音声にはゆらぎが含まれることがわかった.そのゆらぎを定量的に評価するプログラムの開発を行った. 音声に含まれるゆらぎとして,基本周波数,振幅,および波形ゆらぎを対象とした.基本周波数,および振幅ゆらぎに関しては変動係数(CV, Coefficient of Variation)を評価した.波形ゆらぎに関してはHNR (Harmonic-to-Noise Ratio)を評価した.これらを自動的に評価するプログラムを,基本周波数フィルタを利用して開発した. 2.日本語母音のゆらぎ解析 実際に発声される音声を収録し,そのゆらぎの評価を行った.対象は日本語5母音とし,無響室内でL- PCMレコーダで録音した.さらにPCヘデータを転送し,開発したゆらぎ評価プログラムで処理した. 評価の結果,5母音の平均で,基本周波数のCVは約1%,振幅のCVは約5%, HNRは約25dBであった.音声生成モデルによるシミュレーションと比較したところ,振幅ゆらぎがシミュレーションでは幾分低いが,全体としてよい一致を示した.
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