2007 Fiscal Year Annual Research Report
大学の講義・講演音声のコンテンツ化とその内容評価に関する研究
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18700173
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
西崎 博光 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (40362082)
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Keywords | 講義音声 / 講演音声 / 音声認識 / 音響特徴量 / フィラー / 講義評価 / 言語モデル適応化 / 音声データベース |
Research Abstract |
本研究では,教員の講義音声に基づいた授業評価が(半)自動で行えないかを検討してきた。そのために,教員等の発話者の声から考えられるあらゆる特徴を抽出し,その特徴と学生の授業・講演評価がどのように関係しているかを調査し,授業の自動評価に利用する。研究は2つの観点で行った。1つ目は音響的特徴量を利用したもので,講義評価と比較的相関が高い音声特徴量を抽出することができ,教員毎の声の特徴を分かりやすく提示することに成功した。2つ目は言語的特徴を利用したもので,発話中のフィラーの使い方に着目した。フィラーを分析・評価するシステムの開発を行い,人間の評価精度と同程度の性能を得ることができた。 また,学生が講義終了後に復習することや,講演などを再度聴講したい場面が想定できるが,講義や講演を自動でインデックス化しておき,手軽に精度よく検索することも研究目的としてきた。それには音声認識技術が欠かせない。そこで,講義や講演音声の認識性能改善のために,認識で用いる言語モデルを改善する枠組みを考案した。この方法では,Web文書を用いて認識対象音声の話題に適応したモデルを自動的に構築できる。提案方法により,大幅な音声認識性能の改善が得られ,インデキシングに大いに役立つことが分かった。 最後に,大量の講義音声の書き起こしを整備し,データベース化した。この成果は,「日本語講義コンテンツコーパス」として一般公開の予定であり,音声言語処理研究の大いなる発展に寄与することを期待している。
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Research Products
(6 results)