2007 Fiscal Year Annual Research Report
ドメイン独立な話し言葉のモデル化に基づく音声認識の研究
Project/Area Number |
18700177
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋田 祐哉 Kyoto University, 学術情報メディアセンター, 助教 (90402742)
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Keywords | 音声認識 / 言語モデル / 発音モデル / 話し言葉 / ドメイン |
Research Abstract |
平成19年度では,前年度に引き続き,話し言葉の言語的特徴のドメインごとの統計的分析と話し言葉変換のモデリング,および音声認識によるこれらの評価を課題とした. (1)ドメインごとの話し言葉の特徴のモデル化 本研究では,話し言葉に特徴的な表現とその発生条件(文脈)・頻度・比率などをモデル化し,これに基づき音声認識用言語モデル・発音モデルの変換を行っている.平成19年度では,変換プログラムの実装について改善を行い,変換精度と頑健性の向上を実現した.また,前年度の国会討論ドメインにおける分析に対して,本年度では学会講演コーパスを対象とした分析も行い,ドメインごとの傾向の違いについて種々の知見を得た. (2)話し言葉変換モデルを用いた音声認識 (1)による話し言葉変換モデルについて,国会討論ドメインでの音声認識に対する有効性を検証した.変換モデルにより生成された言語モデルに関して,前年度では単語予測能力に関して向上が確認されており,本年度はこれを実際の音声認識に適用して認識精度面からの評価を行った.種々の会議が含まれる,比較的規模の大きな国会音声データ上の評価では,いずれの会議においても精度の有意な改善が見られ,提案法の有効性が裏付けられた. これらの成果について,国内の研究会等のほか,国際会議にて発表を行っている.
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